逆子

逆子とは、子宮内で胎児の頭が上になってしまった状態です。妊娠後期になり胎児が大きくなってくると頭が重くなるため、下向きになるのが一般的です。胎児の発育や妊婦の体調には特に影響はなく、影響が出るのは、出産前後のタイミングです。

妊娠中の子宮は本来、子宮口に胎児の頭部が密着している状態です。しかし、逆子の場合は子宮口に近い位置に足がある形になります。そのため、密着できずに隙間が生まれ破水しやすく、本来は後に出てくるはずのへその緒が、隙間から先に出てしまい、胎児へ酸素がじゅうぶんに送れなくなる恐れもあります。

胎児の身体の中で、最も大きいのは頭部です。逆子は、一番出にくい頭部が最後に残ってしまい、通常より出産に時間がかかり、母子ともに負担が大きく疲れやすいです。その結果、肩や頭が産道を通る過程で骨折してしまったり、途中で引っかかって胎児が出てこれなくなったりする可能性もあります。

逆子の原因については、羊水の量が挙げられます。妊娠中期までは、胎児は子宮内で自由に動き回るのが自然です。しかし羊水の量が少ないと、胎児の動きが制限され、頭部が上のまま妊娠中期を過ぎてしまう可能性が高いです。

反対に羊水の量が多すぎる場合も、胎児の動きが過剰になり、逆子になる可能性が高くなります。その他、骨盤が狭いことや子宮内にある腫瘍などが胎児の動きを制限し、逆子の原因になる場合があります。また、多胎児の場合も子宮内で動けるスペースが限られるため、逆子になりやすいです。

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