主訴
2025年2月頃に来院されました。
3か月前から右膝の外側〜前面にかけて痛みが出現し、特に階段の下りや長時間の歩行後に強くなるとのこと。しゃがみ込みや床の拭き掃除動作で痛みが増悪し、膝のこわばりと動かしにくさを自覚しているそうです。最近では朝の動き始めにも違和感があるとのことでした。
清掃業務として1日中歩行・しゃがみ込み・立ち上がり動作を繰り返している状況。以前から軽度の膝違和感はあったものの数か月前から痛みが増悪し、業務後半には歩行速度が低下するようになっていました。
休息で軽減するものの翌日再び症状が出現する状態が続いていました。
症状が改善したらしたい事:
- 階段の下り動作を痛みなく行いたい
- 清掃業務を支障なく続けたい
- しゃがみ込み動作を楽にしたい
- 日常生活で膝の痛みを気にせず過ごしたい
初回施術
右膝関節外側〜膝蓋骨周囲の圧痛、膝関節の軽度腫脹および熱感、大腿四頭筋外側部の過緊張および内側筋力低下、階段下り動作での疼痛増強、膝関節可動域制限(屈曲時痛あり)を確認しましたので、
- 清掃動作(しゃがみ込み・中腰)の負担軽減指導
- 膝関節周囲の血流改善を目的とした手技療法
- 大腿四頭筋・ハムストリングス・腸脛靭帯の筋緊張緩和を目的とした鍼灸施術
- 膝関節の可動域改善施術
- 膝への負担を減らす動作指導
を行いました。
施術後、膝の重だるさが軽減し、歩行時の違和感がやや改善したとのことでした。
2回目の施術(2日後)
痛みは残存するものの、階段下り時の鋭い痛みは軽減傾向でしたので、
- 膝周囲および大腿部の筋緊張を緩和する手技療法
- 鍼灸施術(局所:膝外側・膝蓋骨周囲・腸脛靭帯ラインへの刺鍼、遠隔:血流改善および疼痛軽減を目的とした経穴への刺鍼)
- 膝関節アライメント調整
を行いました。
また、膝周囲ストレッチ(大腿四頭筋・腸脛靭帯)および作業前ウォームアップをご指導しました。
3回目の施術(1週間後)
階段動作時の痛みが軽減し、業務後の膝の腫れも軽度に改善していましたので、
- 膝関節周囲の筋緊張緩和手技療法
- 鍼灸施術(膝外側・大腿部中心)
- 電気鍼による深部筋アプローチ
- 膝関節安定化エクササイズ
を行いました。
また、軽い筋力トレーニング(椅子立ち座り運動、サイドステップ)をご指導し、清掃動作時の姿勢改善についてもご説明しました。
1か月後
階段下りの痛みが軽減し、業務後の膝の疲労感も減少。清掃業務も以前より安定して遂行できるようになったとのことでしたので、
- 大腿四頭筋および股関節外転筋のトレーニング継続
- ウォーキング習慣の導入
- 膝負担を分散する動作の習慣化
- ストレッチの継続
についてご指導しました。
2か月後
長時間歩行やしゃがみ込み動作でも痛みは軽減し、日常業務が安定してきたとのことでしたので、
- 下肢筋力トレーニングの継続
- 体幹トレーニングの導入
- 作業後のケア(ストレッチ・温熱療法)の継続
についてご指導しました。
3か月後
右膝の痛みは大幅に軽減し、清掃業務も問題なく継続できるようになりました。
階段動作も日常生活レベルでは支障がなくなり、仕事への不安も解消されたとのことです。
再発予防のための筋力トレーニング継続、作業負担のコントロール、セルフケア習慣を維持されています。
考察
この症例では、清掃業務による反復的なしゃがみ込み・立ち上がり動作と長時間歩行により、膝関節外側および膝蓋大腿関節への負担が蓄積し、変形性膝関節症を発症したと考えられます。
初期より筋緊張緩和、血流改善、関節機能改善を目的とした施術と動作指導を行うことで疼痛の軽減が得られました。鍼灸施術では局所の循環改善と筋バランス調整を目的とし、症状の安定化に寄与しました。
動作改善と継続的な筋力トレーニングが、再発予防と機能維持に重要であったと考えています。
ポイント
清掃業務などの反復的なしゃがみ動作は膝への大きな負担となります。
膝外側の痛みは腸脛靭帯や筋バランスの影響を受けやすいため、筋緊張緩和と筋力強化を組み合わせたアプローチが効果的です。
鍼灸施術は疼痛緩和と循環改善に有効であり、動作改善と筋力強化が再発予防の鍵となります。
仕事を続けながら症状を改善していくために、日常動作の見直しと作業前後のケア習慣を積み重ねることが長期的な改善につながります。















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こころ接骨鍼灸マッサージ院 沓谷本院でございます。