60代女性 変形性膝関節症による膝の痛み・動作制限改善症例(家事・買い物による長時間立位・歩行、加齢による関節軟骨変性、大腿四頭筋筋力低下)

主訴

2025年4月頃に来院されました。
半年前から右膝の痛みと違和感が出現し、特に階段の上り下りや立ち上がり動作で強い痛みを感じるとのこと。朝の動き始めや長時間の歩行後にも痛みが増悪し、膝の腫れぼったさと動かしにくさを自覚しているそうです。最近では正座やしゃがみ込み動作が困難になっていました。

日常生活では家事での立ち仕事や買い物など歩行機会が多い状況。数年前から軽い膝の違和感はあったものの徐々に症状が進行し、現在では階段動作や長時間歩行での痛みが顕著になっていたとのこと。膝周囲のこわばりと筋力低下も自覚されていました。

症状が改善したらしたい事:

  • 階段の上り下りを痛みなく行いたい
  • 買い物や外出を安心して行いたい
  • 正座やしゃがみ込み動作を少しでも楽にしたい
  • 日常生活を自立して快適に送りたい
変形性膝関節症

初回施術

施術の写真

右膝関節の軽度腫脹および圧痛、大腿四頭筋の筋力低下および緊張不均衡、膝関節可動域制限(屈曲時痛あり)、歩行時の右膝内側への負担増大を確認しましたので、

  1. 膝関節への過負荷軽減指導(階段・しゃがみ込み動作の制限)
  2. 膝周囲の血流改善を目的とした手技療法
  3. 大腿四頭筋・ハムストリングスの筋緊張緩和を目的とした鍼灸施術
  4. 膝関節周囲の可動域改善施術
  5. 体重管理と歩行指導

を行いました。
施術後、膝の重だるさが軽減し、動かしやすさがやや改善したとのことでした。

2回目の施術(1日後)

痛みは残存するものの、歩行時の違和感はやや軽減していましたので、

  1. 大腿部〜膝周囲の筋緊張を緩和する手技療法
  2. 鍼灸施術(局所:膝内側・膝関節周囲・大腿四頭筋・ハムストリングスへの刺鍼、遠隔:血流改善・疼痛緩和を目的とした経穴への刺鍼)
  3. 膝関節のアライメント調整

を行いました。

また、膝への負担を減らす歩行方法と太ももの軽いストレッチをご指導しました。

3回目の施術(2日後)

階段時の痛みが軽減し、歩行時の不安感も減少傾向でしたので、

  1. 膝周囲の筋緊張緩和手技療法
  2. 鍼灸施術(膝関節・大腿部中心)
  3. 電気鍼による深部筋アプローチ
  4. 膝関節安定化エクササイズ

を行いました。

また、軽い筋力トレーニング(レッグエクステンション、椅子からの立ち座り運動)をご指導し、膝を冷やさない生活習慣についてもご説明しました。

1か月後

階段動作時の痛みが軽減し、日常生活での不安感も減少したとのことでしたので、

  1. 大腿四頭筋トレーニングの継続
  2. ウォーキング習慣の導入(無理のない範囲)
  3. ストレッチの継続
  4. 体重管理と膝負担軽減指導

についてご指導しました。

2か月後

長時間歩行でも痛みは軽減し、家事動作も安定してきたとのこと。正座は制限があるものの日常生活には支障がなくなりましたので、

  1. 下肢筋力強化トレーニングの継続
  2. 股関節・体幹トレーニングの導入
  3. 膝への負担分散動作の習慣化

についてご指導しました。

3か月後

右膝の痛みは大幅に軽減し、階段動作も日常生活レベルでは問題ない状態まで改善されました。
再発傾向も軽度で安定しており、買い物や外出も以前より安心して行えるようになったとのことです。
再発予防のための筋力トレーニング継続、適度な運動習慣の維持、膝への負担を避ける生活動作を継続されています。

考察

施術の写真

この症例では、加齢による膝関節軟骨の変性に加え、大腿四頭筋の筋力低下および膝関節への長期的な負担蓄積により、変形性膝関節症の症状を呈したと考えられます。

初期より筋緊張緩和、血流改善、関節可動域改善を目的とした施術と運動指導を行うことで、疼痛の軽減と機能改善が得られました。鍼灸施術では膝周囲の循環改善および筋緊張緩和を図り、症状の安定化に寄与しました。

段階的な筋力トレーニングと生活動作の改善が、再発予防と機能維持に重要であったと考えています。

ポイント

変形性膝関節症は加齢と筋力低下が大きく関与します。
大腿四頭筋の強化が症状改善の鍵となり、鍼灸施術は疼痛緩和と循環改善に有効です。
膝への負担を減らす動作習慣の見直しと継続的な運動療法が、症状の進行予防につながります。

こころ接骨鍼灸マッサージ院 沓谷本院