主訴
2025年8月頃に来院されました。 出産後3ヶ月頃から、腰痛と骨盤周囲の不安定感を自覚するようになったとのこと。特に抱っこや授乳姿勢が続いた後に腰の重だるさが強くなり、長時間の立ち上がりや歩行で骨盤がぐらつくような違和感があるそうです。さらに、恥骨周囲の軽い痛みと下肢の疲れやすさも感じていました。
初産後で育児に追われる生活が続いており、授乳や抱っこで前かがみ姿勢が多い状況。睡眠時間も細切れで、身体の回復が追いついていない状態でした。産後から徐々に腰部〜骨盤周囲の不安定感が増し、抱き上げ・おむつ交換・長時間の立位といった日常動作で症状が悪化していました。
症状が改善したらしたい事:
- 抱っこや授乳を痛みなく行いたい
- 腰痛や骨盤のぐらつきを改善したい
- 育児を楽に続けられるようにしたい
- 日常生活を快適に送りたい
初回施術
骨盤前傾および左右バランスの崩れ、腹部深層筋(腹横筋)の筋力低下、臀部筋群および腰部起立筋の過緊張、恥骨結合部周囲の軽度圧痛、姿勢不良(反り腰傾向)を確認しましたので、
- 育児姿勢(抱っこ・授乳)の負担軽減指導
- 骨盤周囲の筋緊張緩和を目的とした手技療法
- 骨盤矯正(ソフトアプローチ)
- 腹部深層筋活性化を目的とした鍼灸施術
- 骨盤安定化のための呼吸法指導
を行いました。
施術後、腰の重だるさが軽減し、骨盤周囲の安定感が少し出たとのことでした。
2回目の施術(1週間後)
腰痛は残存するものの、立ち上がり時の不安定感はやや軽減していましたので、
- 骨盤周囲および腰部の筋緊張を緩和する手技療法
- 鍼灸施術(局所:腰部・骨盤周囲・臀部筋群への刺鍼、遠隔:自律神経調整および回復促進を目的とした経穴への刺鍼)
- 骨盤アライメント調整
を行いました。
また、抱っこ時の姿勢改善、授乳クッションの使用方法、骨盤底筋トレーニングをご指導しました。
3回目の施術(2週間後)
腰痛の頻度が減少し、育児動作時の疲労感も軽減傾向でしたので、
- 骨盤〜腰部の筋緊張緩和手技療法
- 鍼灸施術(骨盤周囲・腰部中心)
- 電気鍼による深層筋アプローチ
- 体幹安定化エクササイズ
を行いました。
また、軽い運動(骨盤底筋トレーニング、ドローイン)をご指導し、ベビーカー使用時の姿勢改善についてもご説明しました。
1か月後
抱っこや授乳後の腰痛が軽減し、骨盤の不安定感も改善。育児動作が以前より楽になったとのことでしたので、
- 体幹トレーニング継続
- 骨盤底筋トレーニング継続
- ストレッチ習慣化
- 育児動作の姿勢意識継続
についてご指導しました。
2か月後
日常育児動作での痛みは軽減し、長時間の抱っこでも症状が出にくくなったとのことでしたので、
- 下腹部・臀部の筋力強化トレーニング継続
- 軽いウォーキング導入
- 姿勢改善の継続
についてご指導しました。
3か月後
腰痛および骨盤の不安定感はほぼ消失し、育児・日常生活ともに支障がなくなりました。
再発傾向も軽度で安定した状態が続いています。
再発予防のための体幹トレーニング継続、育児姿勢の定期的な見直し、セルフケア習慣を維持されています。
考察
この症例では、産後のホルモン変化による靭帯弛緩に加え、育児による前傾姿勢や抱っこ動作の反復により、骨盤周囲筋のアンバランスと体幹筋の機能低下が生じ、腰痛および骨盤不安定感を呈したと考えられます。
初期から骨盤アライメント調整、筋緊張緩和、体幹安定化を目的とした施術と育児指導を行うことで、症状の軽減と機能改善が得られました。
鍼灸施術では、腰部・骨盤周囲の循環改善および深層筋の活性化を目的とし、回復促進に寄与しました。
体幹トレーニングと育児動作の改善が、長期的な再発予防に重要であったと考えています。
ポイント
産後は骨盤の靭帯弛緩と筋力低下が起こりやすく、育児動作(抱っこ・授乳)による腰部への繰り返しの負担が症状を悪化させやすい時期です。
鍼灸施術は筋緊張緩和と回復促進に有効であり、体幹・骨盤底筋の強化が骨盤安定化の鍵となります。
育児で忙しい中でも、姿勢を意識した動作習慣とセルフケアの継続が、長期的な改善と再発予防につながります。















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こころ接骨鍼灸マッサージ院 沓谷本院でございます。