50代男性 肉離れの改善症例（ゴルフのスイングによる大腿四頭筋への負担増加、腰痛）

2025年4月に、「5日前のゴルフ中に右太もも前を痛めた」とご来院されました。
ティーショットで力を入れた瞬間に鋭い痛みを感じ、その後、歩いたり膝を曲げ伸ばししたりするのが困難になったとのこと。

週1回程度ゴルフを楽しまれており、最近は飛距離アップのためスイング改造に取り組んでいたそうです。

症状が改善したらしたい事:

• ゴルフを痛みなく楽しみたい
• スイング改造を安全に進めたい
• 日常生活での動作をスムーズに行いたい

右太もも前（大腿四頭筋）に押した痛みと腫れを確認。股関節や膝の動きも痛みで制限され、歩行にも影響が出ていました。

既往歴（腰痛）も考慮し、全身のバランスも評価しました。

1. RICE処置の再確認と指導
2. 患部安静のためのサポーター着用指導
3. 周囲の筋肉（太もも裏側・内側など）への優しい手技療法（緊張緩和目的）

を行いました。

施術後、痛みは残るものの、太もも前面の突っ張り感が少し和らいだとのことでした。

腫れは軽度。押した痛みは残りますが、範囲は狭まってきましたので、

1. RICE処置の継続指導
2. 患部周囲へのごく優しい手技療法（循環改善目的）
3. 鍼灸施術（炎症抑制、痛みの緩和、腰部との関連考慮）
4. 痛みのない範囲での股関節・膝関節の運動（自動運動）指導

を行いました。

歩行時の痛みが軽減し、自分で動かしたときの痛みも和らいできたとのことでしたので、

1. 患部および周囲への手技療法（柔軟性維持、組織のケア目的）
2. 鍼灸施術＋電気療法（血行促進、組織修復促進目的）
3. 体重を徐々にかける練習、痛みのない範囲での軽いストレッチ（太もも前後）指導

を行いました。

ほぼ普通に歩けるようになり、軽い屈伸運動も可能に。
押した痛みも軽度になってきましたので、

1. 患部への少し深めの手技療法（柔軟性改善、癒着防止目的）
2. 鍼灸施術＋電気療法（血行促進、疼痛緩和目的）を継続
3. ストレッチ強度の段階的な引き上げ指導
4. 軽い筋力トレーニング（スクワットなど）の開始指導

を行いました。

ゴルフの軽い素振りを開始できるように。
患部に違和感は少し残るものの、痛みはほとんどありません。

1. 患部の柔軟性・筋力回復目的の手技療法＋股関節・体幹の調整（スイング動作改善のため）
2. 鍼灸施術（痛みの緩和、パフォーマンス向上目的）
3. ゴルフスイング時の注意点指導
4. 下半身全体の筋力トレーニング（ランジなど）の開始指導

を行いました。

ゴルフのハーフショット程度の練習が可能になり、患部の違和感も徐々に軽減してきましたので、

1. 復帰に向けた実践的なトレーニング指導（実際のボール打ち練習）
2. 鍼灸施術（運動時の違和感・疲労軽減目的）
3. ストレッチ、筋力トレーニングの継続指導
4. ゴルフ前後のウォーミングアップ、クールダウンの重要性を再確認
5. スイングフォームの見直し検討を提案

を行いました。

ゴルフのフルラウンドを痛みなく楽しめるように。
スイング改造も安全に進められるようになりました。

1. 再発予防のためのセルフケア（ストレッチ、筋トレ）継続指導
2. ゴルフ前後のケア徹底、体の使い方への意識向上を推奨

を行いました。

本症例は、ゴルフのスイング改造による大腿四頭筋への負担増加が肉離れを引き起こしたと考えられます。
既往歴の腰痛による影響も考慮しました。

受傷後の適切な処置に加え、早期からの鍼灸施術、段階的な手技療法（股関節・体幹調整含む）、計画的なリハビリ（フォーム指導含む）を行うことで、ゴルフへの復帰と安全なスイング改造の継続という目標を達成できました。

鍼灸や手技は、時期に応じたアプローチに加え、腰部との関連やゴルフ動作も考慮して行いました。

段階的なリハビリとフォームの見直しが、スムーズな回復と再発予防に繋がり、目標達成に不可欠でした。

大腿四頭筋の肉離れはゴルフなどでも発生し、フォーム変更や過負荷が要因となることがあります。

鍼灸施術は、痛み・炎症抑制、組織修復促進、機能回復、パフォーマンス向上などが期待できます。
手技療法は、筋肉・組織のケア、柔軟性回復に加え、ゴルフ動作に関わる股関節や体幹の調整に尽力でき、段階的なリハビリとスイングフォームの改善指導は、再発予防とパフォーマンス向上に不可欠です。

競技復帰には、十分な機能回復、再発予防トレーニング、フォーム改善が重要になります。
ゴルフ中の肉離れの際は自己判断せず、早期に専門機関（接骨院、鍼灸院など）で適切な診断と施術、リハビリ、フォーム指導を受けましょう。