主訴
2020年10月頃に来院されました。
数ヶ月前から右手の薬指が曲げ伸ばしの際に引っかかるようになり、特に朝起きた時や、仕事で書類を掴む動作をした後に症状が強く出るとのことでした。
無理に伸ばそうとすると「カクン」と跳ねるように伸び、最近では軽い痛みも感じるようになったとのことです。
仕事で書類の整理やファイリング作業が多く、手をよく使うとのことでした。
症状が改善したらしたい事:
- スムーズに指を曲げ伸ばししたい
- 仕事でストレスなく作業をしたい
- 痛みを感じることなく日常生活を送りたい

初回施術

右手の薬指の屈筋腱周囲の腫れと圧痛、指の引っかかりを確認しましたので、
- 安静にするための指導
- 炎症を抑えるためのアイシング指導
- 前腕や手の筋肉の緊張を和らげる手技療法
を行い、さらに、指の過度な使用を避けるよう指導しました。
施術後、指の引っかかりがわずかに軽減したように感じるとのことでした。
2回目の施術(2日後)
指の引っかかりはまだあるものの、以前よりスムーズに動くようになったとのことでしたので、
- 右手の前腕や手の筋肉の緊張を和らげる手技療法
- 鎮痛、血行促進、炎症抑制が目的の鍼灸施術
- 自宅で行える簡単なストレッチの指導
- 仕事中の手の使い方や休憩の重要性に関する指導
を行いました。
3回目の施術(1週間後)
指の引っかかりの頻度が減り、無理に伸ばした際の痛みも軽減したとのことでしたので、
- 右手の前腕や手の筋肉の緊張を和らげる手技療法
- 鎮痛、血行促進、腱の滑走改善が目的の鍼灸施術
- 指の自動運動療法の指導
- 仕事環境の見直し指導(作業姿勢、道具の工夫など)
を行いました。
1か月後
日常生活での指の引っかかりはほとんどなくなり、仕事中の痛みも軽減したとのことでしたので、
- 指のストレッチ、軽い筋力トレーニング
- 仕事環境の改善、休憩の励行、負担の少ない作業方法の指導
を行いました。
2か月後
趣味のガーデニングも以前より楽しめるようになり、朝のこわばりも軽減したとのことです。
指のストレッチと筋力トレーニングのバリエーションを増やし、仕事時間と休憩時間のバランスの調整、手の使い方の意識について指導しました。
3か月後
日常生活、仕事、趣味において、指の引っかかりや痛みはほとんど気にならなくなったとのことです。
再発予防のためのストレッチ、筋力トレーニング、手の使い方の工夫を継続して行いつつ、定期的なセルフチェックを推奨しました。
考察

この症例では、仕事での書類整理やファイリング作業による指の使いすぎが主な原因となり、右手の薬指にばね指を発症したと考えられます。
発症初期には、安静や冷却、適切な施術に加え、手の使い方の指導、お客様ご自身によるセルフケアが奏功し、3ヶ月で日常生活や仕事に支障がない程度まで回復。
早期に適切な対応を行い、継続的なリハビリ、負担の少ない手の使い方の習得が、症状の改善と再発予防に重要であったと示唆されました。
ポイント
ばね指への対応として、まず指の安静、冷却、そして負担を軽減することが重要です。
施術では、手技療法や鍼灸施術によって、前腕や手の筋肉の緊張を和らげて血行を促進。痛みを鎮め、炎症を抑制しました。
指に対しては、腱の滑走と可動域の改善を目指し、運動療法やストレッチ指導を行っています。
さらに、仕事や日常生活における手の使い方、作業環境の見直し、休憩の重要性などを具体的に説明させていただき、お客様ご自身で行えるセルフケアとしてストレッチなども提案いたしました。
症状の改善度合いを慎重に評価しながら、段階的に運動療法を進めていきます。
お電話ありがとうございます、
こころ接骨鍼灸マッサージ院 沓谷本院でございます。