8歳女性 寝違えの改善症例(睡眠中の姿勢不良、疲労、ストレス)

主訴

2023年11月、朝起きた時に首に激しい痛みを感じ、首を全く動かせない状態で来院されました。

首から肩にかけての筋肉は硬く、ズキズキと痛みます。
前日、公園で長時間遊び、疲れていました。
最近、学校で少し嫌なことがあり、ストレスも感じていました。

目標は、学校へ行くこと、友達と遊ぶこと、そして大好きなピアノを再び弾くことでした。

初回施術

施術の写真

首から肩にかけての筋肉の緊張と炎症を優しく確認し、患部の安静を最優先に処置を行いました。(冷却パック、安静保持)
痛みを和らげるために、優しい手技療法(軽擦法、軽圧迫法)を実施。
包帯による患部の固定と圧迫、痛みを最小限に抑える安静時の姿勢指導(首の固定、枕の高さ調整)、さらには首・肩・背中のツボと皮膚への優しい接触鍼(小児鍼)を行ったのち、温かいタオルによる血行促進で筋肉の緊張緩和と鎮痛を図りました。

施術後、痛みが少し和らぎました。

2回目の施術(翌日)

炎症が落ち着き、痛みが軽減していることを確認しましたので、

  1. 首から肩にかけての筋肉の緊張を、さらに緩和する手技療法(軽擦法、軽圧迫法、ストレッチ)
  2. 首の可動域を広げるためのストレッチ指導(前後屈、側屈、回旋)
  3. 日常生活での動作改善指導(首に負担がかからない姿勢、動作)
  4. 首・肩・背中の筋肉の緊張緩和と血行促進を目的とした優しい小児鍼、電気刺激、温かいタオルによる温熱刺激

を行いました。

3回目の施術(2日後)

痛みがさらに軽減し、日常生活動作がスムーズになったことを確認しましたので、

  1. 首から肩にかけての筋肉の緊張を緩和する手技療法(優しいストレッチ、筋膜リリース)
  2. 首の可動域を広げるためのストレッチ指導(抵抗運動、タオルストレッチ)
  3. 睡眠環境改善指導(枕、マットレスの選び方、寝姿勢)
  4. 首・肩・背中の筋肉の柔軟性向上と、全身のバランス調整を目的とした小児鍼、低周波治療器、温かいタオルによる温熱刺激

を行いました。

1週間後

痛みはほぼ消失し、日常生活に支障がないまでに回復しましたので、

  1. 首から肩にかけての筋肉の柔軟性向上と筋力強化を目的とした運動療法(軽いチューブトレーニング、軽い体操)
  2. ストレス解消のためのリラックス法指導(深呼吸、好きな音楽を聴く)
  3. 頸椎アライメント調整を目的とした矯正
  4. メンテナンスを目的とした優しい小児鍼とセルフケア指導(ツボ押し、温かいタオル)

を行いました。

2週間後

ピアノを弾けるまでに回復しましたので、運動療法(ピアノ演奏、全身運動)を開始しました。
睡眠環境の改善、ストレス解消法の指導は継続しつつ、運動療法と併用した優しい小児鍼、体調管理指導も並行して行いました。

考察

施術の写真

今回の症例は、睡眠中の不自然な姿勢、遊び疲労、ストレスが複合的に影響し、寝違えを発症したと考えられます。

急性期の適切な処置、小児鍼、優しいリハビリ、セルフケア、生活習慣改善により、早期回復と学校や趣味への復帰が実現しました。
発症初期の安静、鎮痛、炎症抑制が、早期回復に大きく貢献しました。

リハビリでは、痛みの軽減だけでなく、可動域改善、筋力強化、睡眠環境改善、ストレス解消にも重点を置いたプログラムを提供しました。

再発予防のためのセルフケア指導により、長期的な健康維持が可能となりました。

ポイント

お子様の寝違えは、睡眠時の姿勢、遊び疲労、ストレスなど、様々な要因が複雑に絡み合って起こりやすいです。
適切な施術、リハビリ、生活習慣の見直しを組み合わせることで、早期の回復と日常生活の改善が期待できます。
急な痛みを感じる時期には、安静、鎮痛、炎症の抑制が特に大切です。

リハビリでは、痛みを和らげるだけでなく、首の動きをスムーズにしたり、筋力を高めたり、睡眠環境を整えたり、ストレスを解消したりするなど、お子様の生活に合わせたプログラムが重要となります。

再発を防ぐためには、日頃から首に負担のかからない生活を心がけ、適度な運動を取り入れ、上手にストレスを解消し、ご自身でケアを行うことが大切です。

もし寝違えの症状でお困りのお子様がいらっしゃいましたら、医療機関を受診し、的確な診断と治療、生活習慣改善の指導を受けてみてください。

こころ接骨鍼灸マッサージ院 沓谷本院