主訴
2021年8月頃に来院されました。
数ヶ月前から右耳で「キーン」という高い音が聞こえるとのこと。業務中や静かな休憩時間に特に気になるそうです。
無線での指示や航空機のコールサインが聞き取りにくく、長時間モニターを見続けることによる首や肩のこり、目の疲れも感じるとのことでした。
症状が改善したらしたい事:
- 業務に集中して、正確な指示を出したい
- 静かな環境で休息したい
- 同僚とコミュニケーションを取りたい

初回施術

耳周囲、首、肩の筋肉の緊張、精神的な緊張、目の疲れを確認しましたので、
- 安静にするための指導
- 耳周囲、首、肩の血行を促進するための優しいマッサージ
- 耳周囲、首、肩の筋肉に緊張緩和、血行促進、精神安定、眼精疲労緩和が目的の鍼灸施術
- リラックス作用のある音楽療法(自然音など)
- 業務中の姿勢、休憩の重要性、目のケアに関する指導
を行いました。
施術後、耳鳴りの音が少し小さくなったように感じたとのことでした。
2回目の施術(1日後)
耳鳴りの音はまだ聞こえるものの、以前より薄れてきたとのことでしたので、
- 耳周囲、首、肩の筋肉の緊張を緩和する手技療法
- 耳周囲、首、肩の筋肉に緊張緩和、血行促進、精神安定、眼精疲労緩和が目的の鍼灸施術
- 全身の歪みを調整する施術
- 業務中のモニターの見方、無線機の使用に関するアドバイス
を行いました。
3回目の施術(2日後)
耳鳴りの音が小さくなる時間が増え、業務への集中力も向上してきたとのことでしたので、
- 緊張緩和、血行促進、精神安定、眼精疲労緩和が目的の低周波治療
- 首、肩、目のストレッチ、呼吸法の指導
- 業務時間と休憩時間のバランス、仮眠の重要性に関する指導
を行いました。
1か月後
耳鳴りが気にならない時間が増え、無線での聞き取りも改善してきたとのことでしたので、
- 軽い運動(ウォーキング)
- トムソンベッドによる全身の骨格矯正
- 耳周囲、首、肩の筋力トレーニング(体操)
- リラックス法、目のケア、業務環境の改善(照明、モニターの位置など)、ストレス軽減法の指導
を行いました。
2か月後
静かな環境での休息も以前より楽になったとのことでしたので、
- 運動療法(ウォーキング)
- 耳周囲、首、肩の筋力トレーニングのバリエーションを増やす
- 業務中の休憩の導入、ブルーライトカット眼鏡の使用を提案
を行いました。
3か月後
耳鳴りはほとんど気にならなくなり、正確な管制業務を遂行できるようになりました。
休息時間を楽しめるようになったとのことです。
再発は認められませんでした。
運動療法、筋力トレーニング、セルフケア、ストレスマネジメント、業務中の工夫、目のケアを継続しています。
考察

この症例では、無線の音声、長時間のモニター作業による首肩や目の疲れ、不規則な勤務時間などが複合的に作用し、耳鳴りを引き起こしたと考えられます。
急性期の適切な処置、リハビリ、セルフケア、生活習慣・業務環境の改善、ストレスマネジメント、目のケアにより、3ヶ月で業務に支障がない程度まで回復しました。
発症初期の安静、痛みの緩和、血行促進、精神安定、目の疲労軽減が早期回復に繋がっています。
リハビリでは、関連筋肉の緊張緩和、血行促進、自律神経調整、ストレス軽減、目の疲労軽減、業務時の負担軽減に重点を置きました。
再発予防のセルフケア指導、業務中の工夫、ストレスマネジメント指導、目のケア指導、聴覚保護に関する指導により、長期的な健康維持と安全な業務遂行が可能となっています。
ポイント
航空管制官の耳鳴りは、無線の音声、長時間のモニター作業、精神的な集中、不規則な勤務時間などにより発症しやすい症状です。
適切な施術とリハビリ、生活習慣・業務環境の改善、ストレスマネジメント、目のケアにより、早期回復と業務の質向上が期待できるでしょう。
急性期は安静、痛みの緩和、血行促進、精神的ケア、目のケアが重要です。
リハビリでは、関連筋肉の緊張緩和、自律神経調整、ストレス対処、目の疲労軽減、業務時の負担軽減など、職業特性に合わせたプログラムが必要になります。
再発予防には、業務中の適切な休憩、正しい姿勢の維持、適度な運動、ストレス軽減、目のケア、必要に応じた聴覚保護具の使用などが大切です。
耳鳴りや目の疲れにお困りの航空管制官の方は、専門機関を受診し、適切な診断と施術、生活指導、ストレスマネジメント指導、職場環境に関するアドバイスを受けるようにしてください。
お電話ありがとうございます、
こころ接骨鍼灸マッサージ院 沓谷本院でございます。