70歳女性 肩こりの改善症例(長加齢に伴う筋力低下、姿勢の歪み、日常生活動作の偏り)

主訴

2023年5月、数年前から肩こりに悩んでいて、最近は特にひどくなったと来院されました。

  • 肩から首にかけて常に重い
  • 頭痛やめまいを伴うこともある
  • 加齢で姿勢が悪くなり、日常生活動作も偏っている

目標は、孫と公園で散歩をすること、趣味の園芸を楽しむこと、自立した生活を送ることでした。

初回施術

施術の写真

肩から首にかけての緊張と、姿勢の歪みを確認しましたので、

  1. 患部を安静にする処置
  2. 筋肉の緊張を緩和する優しい手技療法
  3. 頭部・首・肩の緊張緩和、鎮痛、血行促進、自律神経の調整のための鍼施術
  4. リラックス作用のある温灸
  5. 姿勢改善のための指導

を行いました。

施術後、肩が少し軽くなったとのことです。

2回目の施術(2日後)

筋肉の緊張が少し和らぎ、痛みが軽減していることを確認しましたので、

  1. 肩甲骨周囲の緊張を緩和する手技療法
  2. 肩甲骨の可動域を広げるストレッチ指導(椅子に座ってできる運動)
  3. 日常生活動作の改善指導(家事動作、園芸動作など)

を行いました。

3回目の施術(3日後)

痛みがさらに軽減し、頭痛やめまいの頻度が減りましたので、

  1. 全身のバランスを整える骨盤、脊椎の調整(骨粗鬆症に配慮した慎重な手技)
  2. 肩甲骨周囲の筋トレ指導(自宅でできる簡単な運動)

を行いました。

1か月後

日常生活での肩こりは軽減し、散歩にも行けるようになりましたので、

  1. 運動療法(ウォーキング、水中ウォーキング)
  2. 強度を上げた肩甲骨周囲の筋トレ指導(無理のない範囲で)
  3. 日常生活動作の改善指導を継続(転倒予防に配慮)

を行いました。

2か月後

以前のように園芸を楽しめるくらい肩こりが緩和しましたので、

  1. 運動療法(園芸動作、軽い体操)
  2. バリエーションを増やした肩甲骨周囲の筋トレ指導
  3. ストレスを減らすリラックス法の指導(呼吸法、瞑想)

を行いました。

3か月後

お孫さんとの散歩、園芸を楽しめるようになり、自立した生活を送られているとのことです。
肩こりの再発は認められませんでした。
運動療法、EMSによる筋力トレーニング、セルフケアを継続中です。

考察

施術の写真

今回の症例は、加齢に伴う筋力低下、姿勢の歪み、日常生活動作の偏りが重なり、慢性的な肩こりを引き起こしたと考えられます。

急性期の適切な処置、リハビリ、セルフケアにより、3か月で症状が改善。
発症初期の緊張緩和、血行促進、姿勢改善が、早期回復に大きく貢献しました。

リハビリでは、痛みの軽減だけでなく、筋力強化、柔軟性向上、日常生活動作の改善、ストレス解消に重点を置いたプログラムを提供しました。

再発予防のためのセルフケア指導により、長期的な健康維持が可能となりました。

ポイント

ご年配者の方の肩こりは、長加齢に伴う様々な要因が重なり合って起こりやすいです。

適切な施術とリハビリにより、早期回復と再発予防が期待できます。
急性期には、筋肉の緊張緩和、血行促進、姿勢改善が特に重要です。

リハビリでは、痛みの軽減だけでなく、筋力強化、柔軟性向上、日常生活動作の改善、ストレス解消など、ご年配者の特性に合わせたプログラムが重要となります。

再発を防ぐためには、日頃から姿勢に気をつけ、適度な運動、ストレスを溜めない習慣、セルフケアを心がけることが大切です。

こころ接骨鍼灸マッサージ院 沓谷本院