35歳女性 首の痛みの改善症例(長時間のデスクワーク、運動不足、読書時の姿勢不良)

主訴

2023年3月に、数か月前から首から肩にかけての痛みやこりを感じる、と来院されました。

  • 長時間デスクワークをしていると、首や肩の痛みが増す
  • 読書に集中すると、長時間同じ姿勢になることが多い
  • 最近は特に忙しく、運動不足気味

目標は、仕事に集中すること、読書を楽しむこと、旅行に行くことでした。

初回施術

施術の写真

首から肩にかけての筋肉の緊張と炎症を確認し、

  1. 患部を安静にするための処置(アイシング、安静保持)
  2. 鎮痛作用のある手技療法(軽擦法、軽圧迫法)
  3. 弾性包帯による患部の固定と圧迫
  4. 痛みの少ない姿勢での安静指導(首を動かさないように固定、枕の高さを調整)
  5. 首・肩・背中のツボ、トリガーポイントへの鍼刺激や温灸

などにより、筋肉の緊張緩和、鎮痛、血行促進を図りました。

施術後、痛みが少し和らいだとのことです。

2回目の施術(2日後)

炎症が落ち着き、痛みが軽減していることを確認しましたので、

  1. 首から肩にかけての筋肉の緊張を緩和する手技療法(軽擦法、軽圧迫法、ストレッチ)
  2. 首の可動域を広げるためのストレッチ指導(首の前後屈、側屈、回旋)
  3. デスクワーク中、読書時の姿勢改善指導
  4. 首・肩・背中の筋肉の緊張緩和や血行促進を目的とした鍼施術、電気鍼、温灸

を行いました。

3回目の施術(1週間後)

痛みがさらに軽減し、日常生活動作がスムーズになったことを確認しましたので、

  1. 首から肩にかけての筋肉の緊張を緩和する手技療法(ストレッチ、筋膜リリース)
  2. 首の可動域を広げるためのストレッチ指導(抵抗運動、タオルストレッチ)
  3. 睡眠環境改善指導(枕、マットレスの選び方、寝姿勢)
  4. 首・肩・背中の筋肉の柔軟性向上と全身のバランス調整を目的とした鍼施術、低周波治療器、灸頭鍼

を行いました。

1か月後

日常生活での痛みは軽減し、仕事に集中できるようになったことを確認しましたので、

  1. 運動療法(ウォーキング、ヨガ)
  2. 姿勢改善を目的に猫背矯正
  3. 首から肩にかけての筋力トレーニング(チューブトレーニング、ダンベル運動)
  4. デスクワーク環境の見直し(椅子やデスクの調整)
  5. 全身のバランス調整、筋力向上、疲労回復を目的とした鍼施術、電気鍼

を行いました。

2か月後

読書時の痛みも軽減し、長時間楽しめるようになったことを確認しましたので、

  1. 運動療法(読書動作、軽い体操)
  2. 強度を上げた猫背矯正
  3. 首から肩にかけての筋力トレーニング(バランスボール、チューブトレーニング)
  4. 読書動作の改善指導、作業環境の見直し
  5. 鍼灸施術、セルフケア指導(ツボ押し、温灸)

を行いました。

3か月後

仕事と趣味を両立できるようになり、旅行にも行けるようになったとのことです。
首や肩の痛みの再発は認められませんでした。
運動療法、筋力トレーニング、メンテナンスを目的とした鍼灸施術、セルフケア指導、体調管理指導を継続中です。

考察

施術の写真

今回の症例は、長時間のデスクワーク、運動不足、読書時の姿勢が複合的に影響し、首の痛みを発症したと考えられます。
急性期の適切な処置、鍼灸施術、リハビリ、セルフケア、生活習慣改善により、3か月で仕事と趣味を両立できるまでに回復しました。
発症初期の安静、鎮痛、炎症抑制が早期回復に大きく貢献したと考えられます。

リハビリでは、痛みの軽減だけでなく、可動域改善、筋力強化、デスクワーク中や読書時の姿勢改善にも重点を置いたプログラムを提供しました。

再発予防のためのセルフケア指導により、長期的な健康維持が可能となったと考えられます。

ポイント

首の痛みは、デスクワーク、運動不足、趣味など、日常生活の様々な要因が複雑に絡み合って起こりやすいです。
適切な施術、リハビリ、生活習慣の見直しを組み合わせることで、早期の回復と日常生活の改善が期待できます。
急な痛みを感じる時期には、安静、鎮痛、炎症の抑制が特に大切です。

リハビリでは、痛みの軽減だけでなく、可動域改善、筋力強化、デスクワーク中や趣味の動作改善など、生活習慣に合わせたプログラムが重要となります。

再発を防ぐためには、日頃から首に負担のかからない生活を心がけ、適度な運動を取り入れ、ご自身でケアを行うことが大切です。

もし首の痛みでお困りの際は、医療機関を受診し、的確な診断と治療、生活習慣改善の指導を受けてみてください。

こころ接骨鍼灸マッサージ院 沓谷本院